秋田放射能測定室「べぐれでねが」では3月の中旬に避難解除された双葉駅を中心に周辺地域の線量率の測定を実施。
その結果について簡単にご報告できればと思っています。
まずは双葉駅の正面が0.13(μSv/h)
これでも他の地域に比べると十分高いですが、周辺エリアの中では相当頑張った値かと思います。
参考までに汚染のほとんど存在しない地域の値は0.05(μSv/h)前後くらいの数値になります。(写真は福井県高浜町)
今回は主に地上約1cmの高さで測定していますが、地面に直接おいた場合はもっともっと高い値になります。
その頃テレビでは・・・
カンニング竹山さんが双葉町と東京の線量が変わらないと言っているようですが双葉町のどこの話でしょうか?そんな場所は見たことがないです。https://t.co/KlODUgkIvP pic.twitter.com/vXwtZHB5Yh
— 秋田放射能測定室「べぐれでねが」 (@metabokenopapa) March 11, 2020
カンニング竹山さんの話では、都双葉町周辺の避難解除された地域の線量は東京と変わらないとのこと。
何度も周辺に足を運んだことのある僕には信じがたい話ですが、ファクトチェックも兼ねて測定を実施してみます・・・
今回の移動経路
双葉駅周辺①
双葉駅の脇すぐ北側のエリア
地上約1cmの高さで1.12(μSv/h)
双葉駅周辺②
更にもう少し北側のエリア
地上約1cmの高さで2.63(μSv/h)
双葉駅周辺③
更にもう少し北側
地上約1cmの高さで4.65(μSv/h)
双葉駅周辺④
地上約1cmの高さで4.12(μSv/h)
双葉駅周辺⑤
そこから線路沿いを双葉駅に向かう。ちょうど写真の柱の下のあたり。
地上約1cmの高さで11.08(μSv/h)
双葉駅周辺⑥
そこからもと来た道を引き返し道路の反対側を測ります。
地上約1cmの高さで14.27(μSv/h)
ここから駅前の枝道へ向かいます
双葉駅周辺⑦
放射線による被ばくは地面にだけ気をつけていれば良い訳では無く・・・
民家(もちろん今は人が住んでいません)の雨樋の線量率は16.32(μSv/h)
双葉駅周辺⑧
お花屋さんの正面。地上約1cmの高さで3.82(μSv/h)
双葉駅周辺⑨
元ガソリンスタンド。地上約1cmの高さで10.90(μSv/h)
双葉駅周辺⑩
お寺の正面。地上約1cmの高さで2.03(μSv/h)
お寺も放射性物質から守られることはなかった・・・
棄てられてしまったままの車が悲しく写る
双葉駅周辺⑪
そこから少し北上。常磐線の線路の直ぐ側
座標でいうと37°27’37.3″N 141°00’34.0″Eのあたり。
地上約1cmの高さで最大25.41(μSv/h)
あまりにも情けない状態で、もはや涙しか出ない・・・
復興とは一体何なんでしょうね・・・
深く深く考えさせられる結果となりました。
最高地点での測定の様子、双葉駅前の枝道を車内から線量率測定(2020.03)
最高地点(双葉駅周辺⑪)の測定の様子と駅前から枝道を車内から測定している動画になります。数値が表示されずに音だけですが、駅前から離れるに従ってどんどん線量が高くなっていく様子がわかるかと思います。
簡単にまとめると
総じていうとこれはぱっと行ってぱっと短時間で測ったまさに一見さんの結果です。10-15(μSv/h)はそこら中に点在しており、まだまだ探せばもっともっと高いところもおそらくあるでしょう。無責任に避難解除し一体福島の人をどこまでコケにすれば気がすむんでしょうか。偽りの復興としか感じられません pic.twitter.com/Q25He1om5N
— 秋田放射能測定室「べぐれでねが」 (@metabokenopapa) March 15, 2020
この周辺の汚染状況ですが、防護マスクも防護服も着用せずに通常の格好で行くにはリスクが伴う程の汚染かと思います。
残念ながら東京と双葉町(避難解除された地域)で放射能による汚染が変わらないというのは嘘でした・・・
テレビという公共の電波で堂々と嘘を付くというのは流石に如何なものでしょうか?
僕は以前竹山さんが架空請求業者の実態を暴露する番組がとても好きだったのですが、今はあなた自身が嘘を付く側になっていないか今一度考えていただきたいです。
参考までに、もっともっとしっかりと検証するなら土壌採取しGe(ゲルマニウム半導体検出器)で測定することでより細かいところまで見ることができます。非汚染地との差はより歴然になるかと思います。
ただ、測定を終えて感じた素直な気持ちは悲しかった・・・。自分で測定した数値とメディアや復興を喜ぶ現地の方の姿との剥離というか・・・。あまりにも実態が伴って無くて、人間はどこまででも騙されるんだなって。こんな状況なら本当はもっともっと怒っても良いはずなのに。
— 秋田放射能測定室「べぐれでねが」 (@metabokenopapa) March 20, 2020
最後にお願いが・・・
取材には撮影機材のレンタル費用、測定器の校正などの定期的なメンテナンス費用、その他所持機材の保険料、衣服やタイベック・靴も一日毎に使い捨てとなります。上記に加え移動費・宿泊費用がかかります。写真は積算線量計でこちらも1年毎の校正作業が必要です。
「べぐれでねが」では今後もこういった取材を続けていこうと思っています。取材を続けるためには資金が必要ですので、記事の情報がお役に立ちましたら活動資金のご支援をお願い致します(_ _)
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