べぐれでねが

-気が向いたらセシウムを検査するブログ-

かっぱ寿司 カーくんのオレンジ100 -小豆川先生の解説有り-

ある日のこと・・・

2015-3

先生から謎の一品が送られてきました・・・

 

 

どれどれ(._.) 中身を開封してみると・・・

2015-4

見るからに怪しげな液体が・・・Σ(´∀`;)

 

 

よく見ると133Cs!!

 

 

せせせせせしうむなのかぁぁっぁぁぁΣ(゚∀゚ノ)ノキャー

 

 

先生からのお手紙が同封されており

 

 

「これを液体試料に入れた状態で濃縮してね、でも安定セシウムで放射性ではないので安心してちょ(*´艸`*)」的な文面が・・・

 

 

なるほど。よく見てみると濃縮過程でどれだけ放射性セシウムがロスしてしまうのか?これを使い、質量分析計で回収率を計算することで濃縮後のロスがわかるというものらしいφ(゚Д゚ )フムフム…

2015-5

ということで、かっぱ寿司のオレンジジュースを濃縮

 

2015-6

賞味期限

 

2015-7

 

 

2015-8

ビーカーに試料をセットし、重量や密度などを計測

 

2015-9

早速梱包の箱に入って遊ぶルルロロ(^_^;)

 

2015-10

しっかりと安定セシウムを添加

 

2015-11

ロスが生じないように最後の一滴まで・・・(*´Д`)ハァハァ

 

2015-12

いつも同様に加熱を開始(*´∀`*)

 

2015-13

ターゲット温度は80℃(※ちなみに100℃で濃縮すると物理的にCsもロスしますのでご注意・・・)

 

 

この状態で数日間放置し・・・

 

 

2015-14

試料の濃縮が完了です。14.9kg > 2.50kgへと濃縮が完了しました・・・

 

 

が!!

2015-15

濃縮終了後、並行して濃縮していた試料の処理や測定関係の別の用事などでオレンジジュースに手を付けることができず、一週間ほど放置されてしまいます。

 

見てみると長時間放置されたせいで結構ビーカーの壁面などに固着してしており。・゚・(ノД`)・゚・。

 

 

2015-16

先生からの手紙を見てみると、羽根や壁面などにこびりついた分はしっかりとロスした分としてわかるらしく、一番大事な回収率の検証の時に・・・

 

 

や、やってしまった・・・orz

 

 

2015-17

ということである意味最悪に近いシビアコンディションなのです。これでガッツリロスしていたらどうしよう(遠い目)

 

 

とっても心配でございます(;´Д`)

 

 

まずは検査結果の発表。もちろん東京大学のGe(ゲルマニウム半導体検出器)での測定。気になる測定結果ですが・・・

 

 

 

(; ・`д・´)…ゴクリ…(`・д´・ ;)

 

 

 

2016-101

ご覧のとおりの結果となっております(∩´∀`)∩ワーイ

 

※沢山の手間や費用をかけて測定結果を公開しております。只今、処理費用はもちろん試料の購入資金すら回収できない状況が続いております。測定継続のため、何卒ご支援、お力添えをよろしくお願いいたします(_ _;)

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そして・・・

 

 

冒頭の回収率についての解説ですが。

 

 

2015-1-2

なんと小豆川先生よりその解説について執筆して頂けました(∩´∀`)∩ワーイ

(以下抜粋)

 

サンプルの濃縮過程における放射性セシウムの損失分について

 

「べぐれでねが」と共同研究を行っている東京大学の小豆川です。

さまざまな食品サンプルを加熱濃縮する過程で、「放射性セシウムの損失分はないの?」というお尋ねに対して、当方で行っている対策をお知らせします。

 

水分を飛ばす程度の加熱では、放射性セシウムがサンプルから飛散することは、ほとんどないことが知られています。放射性物質における実質の公定法である、「ゲルマニウム半導体検出器等を用いる機器分析のための前処理法」(文部科学省 昭和57年)にも前処理法の代表的な方法として、加熱濃縮が記載されています。

 

私たちが加熱濃縮を行う場合には、基本的に上記の方法に則っていますが、より慎重を期すために、公定法よりもさらに低温でより長い時間処理するように心がけています。

 

さらに正確を期すために、私たちは、濃縮前後でのセシウムの損失分も求めています。濃縮前の食品サンプルに非放射性のセシウム(133Cs)を加え、加熱濃縮後にその濃度を質量分析計で測定し、その濃縮による損失分を求めました。非放射性のセシウムと放射性セシウム(134Cs, 137Cs)は、質量数は異なりますが、食品中での振る舞いは全く同じと考えられます。そのため、非放射性セシウムの動きを確認することは、放射性セシウムの動きを見ていることと同じことになります。

 

たとえば、オレンジジュースの加熱濃縮の例をご紹介します。14.9 kgのオレンジジュースを加熱によって2.55 kgにまで濃縮しました。その前後における放射性セシウムの損失分はわずか0.4%でした。この結果は、加熱濃縮による放射性セシウムの損失の影響は結果に対して無視できるほど小さく、濃縮による低濃度の放射性セシウムの分析は、前処理を加えても十分な精度を維持しているものと考えられます。(より詳しい測定条件については、学術論文*に記載したので、そちらをご参照ください。)

 

*K Shozugawa, T. Saito, M. Hori, M. Matsuo, High-sensitivity determination of radioactive cesium in Japanese foodstuffs: 3 years after the Fukushima accident, DOI 10.1007/s10967-015-4407-8

 

引き続き、より高い精度で放射性セシウムを測定するために、様々な工夫を続けていこうと考えています。

 

参考資料

ゲルマニウム半導体検出器等を用いる機器分析のための試料の前処理法

http://www.kankyo-hoshano.go.jp/series/main_pdf_series_13.html

 

小豆川のウェブサイト

http://user.ecc.u-tokyo.ac.jp/users/user-10609/index.html

 

(抜粋ここまで)

 

めたぼの感想

以上のことから今回、かなりのシビアコンディションにもかかわらず99.6%の133Csが回収できており、濃縮に関する放射性Csのロスは十分無視できる程度とわかりました。

 

実はめたぼ自身もしっかりと文献などに目を通してCsのロスが無い条件を確認したうえで、濃縮作業を行っております。ですので今の濃縮作業について放射性セシウムが飛んでしまうことは殆ど無いのでご安心ください(*´∀`*)

 

理論としてはわかっていたものの、実証したことで更に信頼性が上がりました。

 

話は変わり、ついに小豆川先生にブログのコラムを執筆していただくことができ、通常は有料の雑誌等を読まなければわからない情報がなんと『べぐれでねが』に掲載されてしまいました。

 

食品の超微量の放射性セシウムがわかり、可愛いモフたちの写真を見ることがができ、更に小豆川先生のコラムまで掲載できてしまったとは、コンテンツとしての魅力はしっかり上がってきているはず。もはやジャパネットたかた並みのお買い得感でございます(*´艸`*)

 

これからもドンドンパワーアップを目指しておりますので、ご支援はもちろんのこと、シェアやretweetなど皆さんのお力添えもよろしくお願いいたします。

 

ということで先生、この度はありがとうございました(*´ω`*)

 

カンパ

前々回の更新より2名の方から温かいご支援をいただくことができました。ありがとうございました!!

 

本日のモフ

2015-18

未だにこれ以上近寄ってくれないよしお。以前書いたとおり、人が近づくとフローリングの上を肉球をスリップさせながら逃げていくビビリっぷりでございます。

 

余談ですが、そのおかげかめちゃくちゃ筋肉質なボディーなんですよ(;・∀・)

 

2015-19

おてんばネネもずいぶん大きくなってきました。

 

2015-20

譲渡先に馴染めずに、戻ってきた白黒ちゃん。コチラはよしおとは反対で人にはとてもなついているのですが、ネコには馴染めず・・・。里親さんのお家に猫がいたためパニックだったようです(´ヘ`;)ウーム…

 

 

それでは本日はこの辺で・・・。

 

 

☆。.:*:・’゜ヽ( ´ー`)ノ まったね~♪

 

 

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