前回公開した福島第一原発のオリジナルの映像を高解像度化しより詳細を分析したものを公開します。汚染水放出工事のより詳細な様子などがお分かりになるかと思います。
上記動画をクリック(タップ)して動画をご覧になってみてください。
動画の構成
1:19 休日の汚染水放出設備の様子
5:27 原子炉建屋、タービン建屋の詳細(海側から)
8:28 汚染水放出設備の詳細
14:11 敷地内にある車両の墓場
16:24 汚染水放出設備での工事詳細1
18:32 汚染水放出設備での工事詳細2
21:13 汚染水放出設備での工事詳細3(煙が…)
22:24 原子炉周辺で行われる作業の様子
24:53 原子炉建屋詳細(山側から)
今回の撮影を通じ特に印象に残ったこと
撮影を実施し、政府や東電による『関係者の理解なしに、いかなる処分も行わない』という言葉とは裏腹に、地元住民の理解を得ることのないままに汚染水放出の工事がかなり活発に行われていた点が特に印象に残った。工事を積極的に進め、すぐにでも汚染水を放出できるようにすることは汚染水を放出することと同義なのでは?と感じた。詳細を何も知らず近くで(原発から約6km強の距離)漁船を出港させ、生き生きと仕事をされている請戸漁港の漁師の方々の姿を見て思わず涙がこぼれてしまった。汚染水を放出してしまうことでこの生活が再び壊されてしまう可能性があり、そのプロセスを目の当たりにしてしまったような気がし、実際にその工事の映像を見てしまったあとではその生き生きとした様子が逆にとてもつらく感じられた。この映像が、人類の愚策として後世に残らないことを心から祈る。
(写真は2023.02請戸漁港)
記者の方との連携(05/17追記)
何か、モクモク燃やしていますね。 https://t.co/IMEq7aNMDO
— まさのあつこ (@masanoatsuko) May 8, 2023
動画をご覧になって、まさのあつこさんが東電へ問い合わせしてくださいました。
汚染水放出工事での発煙に関するまさのさんの記事(東京電力福島第一原発 既設の何かの「溶断」で無許可の煙上がる| 地味な取材ノート#note)
https://note.com/masanoatsuko/n/naa8bf5e93584
これも撮影していなければなかったことになっていたはず。帰還困難区域や中間貯蔵施設に囲まれ、一般の人が決して見ることのできない環境だけにこういったことがおそらく常態化しているのでしょうね…
記録しなければ何もなかったことになってしまいます…。定期的に記録していくためには皆様からのお力添えが必要です。
汚染水放出工事での発煙に関するまさのさんの記事(煙の正体:汚染水を薄めるポンプのためだった)
https://note.com/masanoatsuko/n/n06b0e4fcb67c
実際の空撮訓練の様子(05/14追記)
ご支援のお願い
2022年度の空撮については助成金を頂き、加えて測定室の寄付金や私自身の自腹での負担を加え何とか実施することができました。実際問題として、助成金のみで全体を賄うことは難しく、年間を通じて撮影を実施するためには助成金に加え最低でも50-100万円程の費用が必要となります。ですので、継続のためにはぜひ応援をお願いいたします<(_ _)>
クレジットカード(VISA,MASTER)による寄付
1,000円以上の任意の金額での活動支援が出来ます。今後の活動継続のため、ご支援をよろしくお願いいたします。
(全角での入力はエラーになるため、必ず半角でのご入力をお願い致します(_ _))
注意事項
空撮については様々な飛行許可等を得た上で実施しています。安易に類似の行為を行ってしまうことで規制が強化され今後の取材が難しくなってしまう可能性もあるため、そういった行為はくれぐれもご遠慮ください。
関連動画
・福島第一原発、空撮可視化プロジェクト(2022.06撮影)
・帰還困難区域上空1000mをフライト中に起きたエンジントラブル。取材中にガチで死にかけた話。(2021.10福島第一原子力発電所 空撮取材)
・避難指示解除が目前に迫る大熊町の今を伝えます
・福島県大熊町、立入規制緩和区域の放射能測定(2021.03)
謝辞
この活動は、一般社団法人アクト・ビヨンド・トラストの 2022 年度助成を受けています。今回の撮影はこの助成金を頂くことができなければ決して撮影することができなかった映像です。アクト・ビヨンド・トラスト様、2022年度は一年間大変大変ありがとうございました(*´▽`*)
そして・・・、この撮影のために沢山の方から貴重な資金を託していただき無事に撮影を終了させることができました。大変ありがとうございました<(_ _)> 多くの方に助けていただくことで今回の空撮を実施することができました。福島第一原発内での作業についてはどの報道機関よりも詳細なものを公開できたかと思います。