原発事故以降数多くの市民測定所が立ち上げられましたが、これまではγ線核種(137Cs等)以外は計測することが出来ませんでした。
たとえばストロンチウム90や、トリチウムなど、β線核種と言われるものですが、種々の問題で、今まで市民測定所では手つかずの分野でした。
実は先日β線核種の測定を始めてしまった市民測定所があります。いわきにある『たらちね』さんというNPO法人です。数千万のお金を投入しストロンチウム90や、トリチウムを計測することが出来る設備を立ち上げてしまったのです。先日はそのβ線ラボの見学をさせて頂きました。
せっかくなので皆さんにもご覧になって頂ければと思い、簡単にですが見学記録をご覧になって頂ければと思います(*´∀`*)
(※スマートフォンよりもパソコンで見ことで、より精細な写真がご覧いただけます)
こちらは全国の市民測定所で活躍中のAT機ですね。3台所有されているとのこと。この他にも土壌測定用としてLB2045もありました。基本はノイズの影響があるために短時間測定だそうです。
マリネリ詰め職人さんでしょうか?見学時に作業されていました。ここまでは市民測定所でもおなじみの光景です。
今回主に案内をして頂いた坂本さんです。さわやかな感じの方でした。因みに、こちらの機械はホットスポットファインダーと言われる、素早く空間線量をgoogleマップ上にプロットなどが出来る、高感度の可搬式測定器です。
ここまでの機器は一般的な市民測定所でもよく見かける物なのですが、ここからだんだん凄くなってきます(;・∀・)
ホールボディーカウンター
甲状腺の嚢胞などを検査する超音波エコー
携帯式のエコーです。全国の市民測定所が持っていないアイテムが多数出てきましたが、ここからβ線ラボの方を見学させて頂きました。
β線ラボ
β線ラボの概要を説明して頂き、中を撮影させてもらいました。ここからは知識もあまりなく解説できないので、主に写真でご覧になってください(ノ∀`)アチャー
入った瞬間から謎の機械がちらほら。なんだか大学の実験室か何かにいるみたい(;^ω^)
中では2名の方が作業をされており、女性の方も活躍されていました(*´∀`*)カッコイイー
作業中の光景です(*´∀`)
気になる容器の中身を撮影させて頂いたのですが、肝心なところでピンぼけをかましてしまった模様です(ノ∀`)アチャー
これはカ、カメラの性能が悪いんだからね!!
(カメラのせいにしてみる・・・)
これが液体シンチレーションカウンターと呼ばれるβ線計測機器です。ウルトラローバック型は、国内でも数台あるかないかの超高性能機のようです(;・∀・)スゴーイ
計測中のために中を見ることは出来ませんでしたが、こいつだけでウン千万くらいします(´Д⊂ヽ
イットリウムとストロンチウムを分離させたときに生ずる液体らしいですが、なんとも毒々しい色ですな(; ・`д・´)
こちらはうちの測定室でもおなじみの定温乾燥器。調べてみると容量もほぼ同じ物。品質はこちらの方が良さそうです。うちの物は安い物を買った上に、大量の水分を飛ばすこともあり、そんなに時間がたっていないにもかかわらず塗装の腐食が激しいです・・・
こちらは電気炉(マッフル炉)
よく見てみるとやはりタール状の物がびっしりこびりついています。実はこいつの掃除が大変なんですよね・・・。強アルカリの洗剤を使うとよく落ちるんですが、あまりに凄い物になると指紋も落ちるという(;・∀・)
お話を伺ったところ、やはり排煙など、処理時の臭い悩まれていたとのこと。まさにうちでも悩んでいるところです。『たらちね』さんは、ここは気合い入れてしっかりと設備投資し、排煙装置を設置したとのこと。
さすがに我が家ではここはまではできません。先日職人さんと一緒にホームセンターから煙突を買ってきて設置しました。しかしこんな便利グッズがあるとは、知りませんでした(*´∀`*)
ビルの屋根から排気しているそうです。工事をしてビルに穴まで開けてしまったとの事、気合いが凄いです。実際、それくらい臭いは本当に泣き所なんですよねぇ。・゚・(ノД`)・゚・。
なんだか凄い立派なマシーンですが、秤だそうです。五月人形が入っていそう・・・
遠心分離器
うちでも使っている東洋リビングの防湿庫です。うちではカメラやレンズ等の光学機器が入っていますが、こういう使い方もあったとは。
β線ラボについて測定の原理など、わかりやすく説明して頂きました。ありがとうございました(*´∀`*)
因みに後ろにあるのがドラフト。酸とアルカリで使い分けているそうです。しっかりとスクラバーも設置してあるとのこと。
シリンジの先端についている黄色いパーツが、イットリウムを吸着する部分だそうです。ふむ~
この機械も初めて見ました。マイクロウェーブにて高温・高圧下で試料を処理する装置とのことです。
この容器に試料を入れて、処理するそうです。そしてこの容器がテフロン製で一個20万円ほどするとか。なんだかんだで消耗品に近いそうです・・・
と、ここで話になったのですが「測定ってちゃんとやると、ものすごいお金がかかることを世間の人は知らない人が多いですよね~」なんてお話を。これは本当に切実な問題なのです(´・ω・`)
中はこんな風になっていて
処理待ちの試料でしょうか・・・
こちらも凄い設備です。水回りの機器は純水や超純水を製造できるそう
「これも面白い機械だよ~」と、坂本さんが見せてくれているのは
水のpH等がわかるGPS内蔵の優れものマシーンだそうです。海水も測れちゃうので使い勝手が良いんだって(*´∀`*)
どこかで見たことがありそうな面構えですな(*´∀`*)グルグル-
キミもうちにいる機械だね~
こんな感じで見たことも無いような高価な機器を見学することが出来、とても良い経験になりました。スタッフの皆さん、お忙しい中ご対応ありがとうございました。
最後に坂本さんから、たらちねさんでは沖縄への保養活動も行っているとのこと。 たらちねさんへのリンク
最後は短時間しかお話しできなかったのですが、事務局長の鈴木さんとお話しさせて頂きました。東京大学で測定した試料についてストロンチウム90やトリチウムの測定をお願いさせてくださいと、お伝えしてきました。是非機会がありましたらよろしくお願いいたします。
一般的な市民測定所はボランティアが多いのですが、こちらは常勤や非常勤の職員(給与が出る)というところもすばらしいと思いました。当たり前のことですが、当たり前に出来ないのが測定所の懐事情ですしね。実際ボランティアだと長く続けるのは相当根性が必要です。市民測定所を見学したと言うよりも会社や大学を見に来たような感じでした。鈴木さんもよくそう言われると仰っていました。
と、ここで、お昼にかかってしまい、ご迷惑かと思いましたので、皆さんにお礼を伝え見学を終えました。本当にありがとうございました!
ちなみに、たらちねさんでのβ線計測料金ですが個人の方では1000-3000円だそう(安い!!)です。こちらはもちろん赤字のお値段とのこと。助成金や寄付金でその部分を補填されているとのことでした。何ともすばらしい経営方針です。本当にすごいです。
たらちねさんでも、ご寄付を募っているとのことでした。経済的に余裕のある方は是非応援して上げてください。
と、たまにはいつもと違う感じのブログでしたが皆さんいかがでしたか?楽しんで頂けたのでしたら幸いです(ノ´∀`*)
それでは今日はこのへんで
☆。.:*:・’゜ヽ( ´ー`)ノ まったね~♪
↓こちらをクリックしていただけると順位が上がる仕組みです(1日一回まで)
育児 ブログランキングへ